Windows 10大型アップデートでブートに失敗する話

お馴染みWindows 10の大型アップデート(機能更新プログラム)、最近だとApril 2018 Update (1803)ですが、我が家のWindowsマシンには一台、これを苦手にしている困ったPCがいます。

PCが起動しないでござるの巻

件のPCはHP製のマシン(Pavilion)で自作ではありませんが、ちょっとわけあってWindows 10ライセンスを別途購入してインストールしています。
インストール直後から発生していたのですが、このひと、コールドリブートができませんでした。

BIOSのブートスプラッシュ画面と、Windows起動中のサークル(loading circle)、時にはログオン画面の表示まではたどり着きますが数秒で突然電源が落ちます。ブルスクは出ない。

いろいろ設定を試してみると、どうやら原因は高速スタートアップ(Windows fast boot)にあるようで、それを無効化すると問題なく起動します。根本原因はおそらくドライバの初期化か何かです。

原因が推測されたのは、イベントビューアーで不吉なログを見つけたためです。

さらに面倒なことに、この高速スタートアップの設定は大型アップデートのたびにリセットされます。つまり、大型アップデートのたびにPCが起動しなくなるという問題に見舞われます。
まあそんな問題が出るのはそのPCだけなので、レアケースだとは思うのですが。。。

高速スタートアップを無効化する

直感的にたどり着きにくいので、無効化の方法をメモしておきます。
高速スタートアップの設定はレジストリをいじってもいいのですが操作ミスが怖いので、コンパネ(コントロールパネル)の「電源オプション」から変更することにしています。

Windows 10の最近のバージョンではコンパネを直接開くメニューがなくなってしまったのでちょっと面倒ですね。Windowsキー+Rで「ファイル名を指定して実行」を開き、controlを入力するとコンパネを開くことができます。

「電源オプション」を選択。(コンパネは小さいアイコンで表示させておく)

# なお、新しい「設定」アプリの「電源とスリープ」からもこのウィンドウにたどり着くことができます。

「電源ボタンの動作を選択する」を選択。

「現在利用可能ではない設定を変更します」を選択。

「高速スタートアップを有効にする」のチェックを外して(つまり、無効に設定)保存します。

大型アップデート直後の対処法

さて、この高速スタートアップの設定ですが、当のマシンでは大型アップデートのたびにリセットされます(頼んでもいないのに有効化される)。
したがって、コンパネを開くのどうの以前に、突然死するのでそもそもWindowsにログインできないという状態になります。

そして、こんなときは何故かBIOS画面で設定を保存すると正常に起動が完了します。
PC本体の電源投入直後(POST)に、何かキー(たいてい画面に表示される。マザーボードのメーカーやモデルによって異なる)を押してBIOSオプション設定画面に入り、(実際に設定変更をする必要はない)変更を保存して終了すると、続く再起動で突然死しなくなります(そのままにしておくと次回の起動で突然死が再発する)。

以下、愚痴。

いや、高速スタートアップという機能自体は良いんですよ。ブートのプロセスはBIOSと密接に関連していて、マザボごとに設定が異なるのもよくあることなので今更文句を付けるつもりはありません。

しかし、アップデートで勝手に設定をリセットするのはいかがなものかと思います。新機能に必要、というわけでもなく、ユーザに許可を得て、というわけでもない設定をリセットするのが理解不能なのです。

その他、ファイヤウォールのポートを勝手に開けたりするのも納得はできませんが、せっかくの機能更新は楽しい気持ちで迎えたいものですね。